FULLCLIP×MemoGraph開発者インタビュー

まず、FULLCLIP×MemoGraphのコラボレーション商品の開発のきっかけを 教えてください。

平垣 : FULLCLIPのカメラストラップを使用した星野さんからのお問合せから全て がはじまりました。星野さんのご自宅とFULLCLIPの事務所が近いこともあり、 一度お会いして話しませんか、と。 そこから話しが盛り上がって、構造や、長さなど、細かなところを聞きながらサンプルを制作し、専門的なカメラストラップに近づけていきました。


星野 : 自前の機材をこれでもかというほどたくさんもってきました(笑)。 望遠など、大きいものも含めて。そこで実際に作ってみましょうという話しになり、機材を合わせながら38mm,50mmとメインテープの幅を決めていきました。

製品開発はいつ頃からスタートしたのですか。

平垣 : 2013年11月22日 初回訪問いただきました。 そこからは試作の繰り返し。カメラストラップ機能としての細かい部分は星野さんが いないとわからないので、時間を見つけては二人で工房にこもりました。 ときには夜遅くまで作り込んでいく作業をすることもありました。 サンプルを作って使ってみては数日後の早朝、仕事前に立ち寄ってもらって細かい修正指示をいただき、また微調整。その繰り返しでした。すごかったですよ(笑) 2014年の6月半ばの「フォトネクスト2014」での初お披露目まで半年以上かかりました。

開発ではどんな点を重視・留意されましたか。

平垣 : まずは強度。それから使い勝手は星野さんが徹底的に細部まで拘った素材選び、デザイン。具体的には、まず根本の革の部分。 「革=強い」イメージをお持ちの方も多いと思いますが革そのままだとミシン目の ” きりとり線 ” みたいにピリピリと裂けてしまう。 そこで経年劣化によって革が裂けたときに簡単に破断してカメラを落下させないよう、内側にナイロンテープを仕込みました。また、縫製も強度を考えたダブルステッチに。 しかし、あまり強度が高すぎても有事の際にトラブルの原因になる。そこで、瞬発的に強力な負荷がかかった際はプラスチックパーツがブレーカー的な役割を果たせるよう亀裂が入る程度の強度のものを選定しています。


星野 : 素材の滑り具合にも拘りましたね。メインテープにはソフトとハードと2種類の固さがありますが、細いものはねじれやすくスライドした際も滑りすぎてしまうので、ミラーレスはハードを使用しています。細いものほど固くないとダメですね。
それから、接続部分の12mmテープ。国産一眼レフカメラのストラップ取り付け部金具の多くは12mm幅ですが、純正や市販のストラップは10mm幅のPP製テープを採用しています。このたった2mmを調整することでカメラとの一体感が生まれました。

メインテープの素材ですが、普通に考えると、同じシリーズだったら同じ素材を使うのではないかと思うのですが

星野 : 撮影時の快適性を求めた時に、素材が変わることは必然でした。
撮影時は快適でないと写真は撮れないんですよ。そこでイライラしていたら写真を撮る気もなくなる。移動中に不用意に伸びてもだめ、動きがしづらくてもダメ、使ってるうちによじれるのもダメ。その辺のバランスはトライアンドエラーを繰り返しました。一番時間がかかったところです。検証は今でもしています。

技術陣は課題に対してどのように形にしたのですか。

平垣 : まずは丁寧にミシン目を揃えられる技術の職人さんによる縫製。革の得意な職人さんにお願いして作っています。特にダブルステッチのミシン目を拾うのは、 気を遣う作業です。少し専門的な話しになりますが、ステッチは表からかけているのですごくきれいです。実はサンプルは作業性を優先して裏ミシンで作っているので、本番で表ミシンを依頼すると職人さんは嫌がりますけどね、サンプルと違うな、と(笑)。
カメラストラップはバッグみたいにパーツが色々ないので、ステッチとか、粗が目立つ。 だから基本中の基本、ミシンをまっすぐかける、ミシン目をきちんと拾う、など。 単純な作業ほど難しいのですが、そこをとにかく丁寧に行っています。 Made in Tokyo、日本クオリティの拘りですね。見栄えも、強度も、全ての両立を目指しています。




星野 : その拘りがあって、生まれたのがミラーレスのステッチ。あえてレザーパーツをつけず、綺麗な縫製を活かしたカラーステッチをみせよう、というところです。これを見せたかった。


平垣 : (実際に使用しているストラップを見ながら)しかし使い込んでいますね~(笑)


星野 : サンプルと称して、ガツガツと使わせていただいてます(笑)


平垣 : いや、これだけ使いこんでいたら普通テープが完全にボソボソしていると思いますね。


星野 : 一般の方で4-5年は普通に使えるのではないでしょうか。 弊社のカメラマンは職業で年に150件ほど撮影で使用していて、ロケーション撮影などは 一日何十回も伸縮をさせるので、多少滑りやすくなりますが、それでもテープはボソボソになってないですね。

  
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